
はじめに
デスクワークやスマートフォンの長時間使用により、首の痛み、背中の痛み、腰痛に悩まされていませんか? 当院では、痛みの緩和だけでなく、再発予防や姿勢改善を目的とした「運動療法」を推奨しています。
首〜腰までは腰椎は脊椎と呼ばれる「背骨」でつながっています。
この背骨の柔軟性を高めることで、首〜腰にかけての痛みを軽減したり、予防することができる可能性があります。
この記事では、理学療法士が指導する脊椎(「頸部(首)」「胸椎」「腰椎」)のトレーニングを分かりやすく解説します。無理のない範囲で、日々のセルフケアに取り入れてみましょう。
【運動を行う際の注意点】
これらの運動は、継続することで効果が期待できます。しかし、痛みがある状態で無理に行うと逆効果になることがあります。
「痛くない範囲」で行うことが鉄則です。
運動中や運動後に痛みが出る場合は、直ちに中止し、当院の医師または理学療法士にご相談ください。
当院では、患者様一人ひとりの症状や体力に合わせたオーダーメイドのリハビリテーションを提供しております。首・背中・腰の痛みでお悩みの方は、お気軽に成城外科整形外科までご来院ください。
【首・肩・腰に効く運動資料ダウンロードはこちら】
ダウンロードできる形でまとめておりますので、ご自宅やリハビリで実践してみてください
頸部周囲の筋力トレーニング(首のインナーマッスル強化)
首の深層にある筋肉を鍛えることで、頭を支える力が向上し、首こりや肩こりの解消が期待できます。
推奨回数: 10~15回 × 3セット

【方法】
・低めの枕やタオルに頭を乗せて、仰向けで寝ます
・軽く顎(あご)を引きます
・顎を引いた状態を保ちながら、後頭部で優しく枕をつぶすように真下へ押していきます
【効果】
頸部周囲の筋力が向上します。
頸部痛(首の痛み)や肩こりの軽減が期待できます 。
【注意点】
強く押しすぎないように注意してください 。
痛みが出ない範囲で行い、痛みがある場合は医師または療法士にご相談ください 。
腰椎伸展運動(腰の柔軟性アップ)
腰を反らす動作によって、腰回りの筋肉をリラックスさせます。デスクワークで丸まった姿勢が続く方に特におすすめです。
推奨回数: 10回 × 3セット

【方法】
・肘を立てた姿勢でうつ伏せになります
・腰には力を入れず、腕の力で体重を支えます
・肘を伸ばして、ゆっくりと腰を反らしていきます
【効果】
腰部の筋肉のリラクゼーション効果があります。
椎間板へのストレス軽減、姿勢の改善、腰痛の軽減が期待できます。
【注意点】
腰に力が入らないように、顎を上げず、引いたまま行います。
肩に痛みが出る場合があるため、無理のない範囲で行ってください。
トランクローテーション(側臥位での胸郭ストレッチ)
横向きに寝て行う、胸を開くストレッチです。背骨(胸椎)の動きを良くし、呼吸を深くします。
推奨回数: 10~15回 × 3セット

【方法】
①枕やタオルに頭を乗せて、横向きで寝ます。
②両肩は90°に曲げて手を合わせ、上側の股関節も90°に曲げます(膝を曲げて安定させます)
③上の手を反対側に回し、胸を開くイメージで手を背中側へ動かしていきます。
※ポイント:視線は動かす手を追いかけ、首も一緒に回しましょう。
【効果】
・胸郭の可動性が拡大し、姿勢改善につながります。
・呼吸が深くなり、腰部への負担軽減が期待できます。
【注意点】
骨盤や腰椎が一緒に動かないように固定して行いましょう。
胸椎伸展運動(ストレッチポール等を使用)
ポールを使用して、丸まりがちな背中(胸椎)をしっかりと伸ばす運動です。
推奨回数: 10~15回 × 3セット

【方法】
①仰向けになり、膝を立てます。背中の下(肩甲骨の下あたり)にポールを入れます
②ポールを支点にして、肘と胸を開きながら胸を反らしていきます。
【効果】
胸椎(背骨の胸の部分)の可動域が広がり、姿勢改善による腰痛軽減が期待できます。
【注意点】
お尻が浮かないように注意してください。
無理に反らしすぎず、軽めに行ってください。
四つ這いトランクローテーション(体幹の回旋運動)
四つん這いの姿勢で背骨を回す運動です。腰を安定させながら背中を動かす感覚を養います。
推奨回数: 10~15回 × 左右ずつ3セット

【方法】
①四つ這いになります。手は肩の下、膝は股関節の下に来るようにします
②片方の手(例:右手)を頭の後ろに置きます
③腰を曲げずに、胸を回して腕(肘)をできる限り天井方向へ挙げていきます
④挙げた肘が、反対側の肘(左肘)に届くように胸を回して戻していきます
【効果】
胸椎の可動性と、腰部の安定性を同時に高めます 。
【注意点】
動作中に腰が反ったり丸まったりしないよう、真っ直ぐを保ちます。
ヘリコプターエクササイズ(腹筋と体幹の連動)
座った状態でバランスを取りながら体を捻る、少し強度の高い体幹トレーニングです。
推奨回数: 5回 × 左右ずつ3セット

【方法】
①膝を曲げて床に座り、身体をきつくない程度まで後ろに倒します
②身体を安定させるために、下腹部に力を入れます
③手をヘリコプターのプロペラのように左右に大きく開きます
④首→胸の順番で身体を後ろへ回していきます
【効果】
胸椎の可動性と腰部の安定性を高め、体幹を強化します。
【注意点】
腰が丸まったり、逆に反りすぎたりしないように注意しましょう。
忍者エクササイズ(正しいスクワット動作の習得)
棒やタオルを背中に当てて行うスクワットです。背骨の正しいライン(ニュートラルポジション)を身体に覚え込ませます。
推奨回数: 5回 × 3セット

セット内容: 姿勢キープ・スクワット・足上げなど
【方法】
①タオルや棒などを、頭からお尻まで縦に垂らして背中に当てます
②「後頭部」「背中」「お尻(仙骨)」の3点をタオルに付けます
③逆に、「首」と「腰」はタオルから離れている状態(隙間がある状態)を作ります
この3点が着いた姿勢を崩さずに、スクワットをしたり、足を持ち上げたりします 。
【効果】
・体幹を安定させた状態で、股関節を正しく使えるようになります。
・物を持ち上げる際や、日常動作での腰への負担を減らす姿勢が身につきます。
【注意点】
スクワットをする際は、身体の前傾角度とスネの傾きが平行になるように意識します。
膝が内側に入らないように注意しましょう。

