理学療法士の大野です。
「猫背だから腰痛になる」
「反り腰だから腰が悪い」
「こういう姿勢にした方がいい」
そう言われたことはありませんか?
ですが近年、腰痛研究では少し違う視点が注目されています。それは、“悪い姿勢” より「同じ姿勢が続くこと」が問題かもしれないという考え方です。
2024〜2025年にかけて発表された研究では、
腰痛が強くなる直前、人の姿勢にはある特徴が見られました。それが、「姿勢のバリエーション(variability)の低下」です。簡単に言うと、
* 少し丸まる
* 少し伸ばす
* 体重をずらす
* 座り直す
こうした “小さな動き” が減り、同じ姿勢で固まり続けていたということです。特に、痛みが出る “5分前” にその傾向が強かったと報告されています。
「良い姿勢を頑張る人」ほど腰痛になる?
実はここがかなり重要です。腰痛の方の中には、
* 常に胸を張る
* 骨盤を立て続ける
* 真っ直ぐ座ろうとする
* “良い姿勢” を維持し続ける
という人が少なくありません。もちろん姿勢を意識すること自体は悪くありません。ただ、“正しい姿勢を固定し続ける”ことは、腰にとって逆にストレスになる可能性があります。
現在の腰痛研究では、「この姿勢だから絶対に腰痛になる」という明確な姿勢は証明されていません。猫背の人でも痛くない人はいます。反り腰でも問題ない人もいます。逆に、「姿勢はキレイなのに腰が痛い」という人もたくさんいます。
つまり重要なのは、“どの姿勢か” より“動いているか”なのかもしれません。
以前は、
* 体幹を固める
* 腹筋を締める
* 骨盤を固定する
という考え方が中心でした。しかし最近では、
「適度に動けること」も同じくらい重要と考えられています。
腰は、
* 曲がる
* 伸びる
* 捻る
* ずれる
という小さな動きを繰り返しながら負荷を分散しています。逆に同じ位置で固まり続けると、特定の組織にストレスが集中しやすくなります。
「正しい姿勢を維持する」ことより、
* 20〜30分ごとに少し動く
* 座り直す
* 立つ
* 骨盤を軽く動かす
* 背伸びする
など、“姿勢を変えること”大切です。


